2004年制作監督ポールハギス、第78回アカデミー賞作品賞受賞作品のご紹介です。
(交通事故を題材にした同名映画があるのでご注意ください)
多民族国家アメリカの人と人との関りを映画化しています。
アメリカには、人種の違いによる差別や偏見がまだまだあり、
本当は明確な理由が無いのに、何故か自分と違う人種全体を悪く言い、嫌っている。
「・・・あの女(白人)は俺たち(黒人)を見て無意識にビビりやがったのさ・・・」
その構図は、貧困層に限らず、警官の中にも、高給取りのテレビ俳優でも存在する。
その不条理な構図からなのか、住人は銃を持ち、お互いをうがった目で監視している。
しかし、実は住人は人種の垣根を越えて多くの人と繋がり、お互いが助けられ関わっている。
映画には多くの登場人物が登場しますが、それぞれの立場の苦悩がある。
表向きは不愛想でも、実は・・・。
そして、登場する多くの人の伏線が回収されるという、非常に練られた作品であり、良作です。
ネタは「差別」や「偏見」ですが、決して暗いだけの雰囲気にはならず、
見終わって色々と納得される方も多いのではないでしょうか。
最近は、思った事を直ぐ口に出し、けんか腰になっているのを見かける事があります。
日本では、あからさまな人種差別発言は少ないので「なぜそこまで言うの」と、
思うかもしれません。
自己主張をする事がお互いがケンカ腰になってしまう理由なのかも知れません。
ですが、これも表と裏がある様に、いい事もある。
むしろ私たちは、本心を伝える事も少ないのかなと思いました。
この映画でも出てきましたが、映画ではよく出てくる言葉。
「友達はあなただけ・・・」「愛しているよ」
こんな言葉も、本心であれば、たまには言う必要があるかもしれません^^
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